大人になってから気づく「心の寂しさ」の正体

年齢を重ねてから、自分の中にふと感じる違和感や、得体の知れない虚しさ、寂しさ、不安感。
カウンセリングを通じ、現在の生きづらさが『幼少期の親との繋がり』に起因していると自覚される方は少なくありません。

特に、幼い頃に充分に親に甘えられなかった過去を持つ方から、
「大人になったいまさら、どう親と向き合えばよいかわからない」
というご相談はよくお受けします。

私はそんなとき、ちょっと唐突に思われるかもしれませんが、
「もし、ご両親が健在であるなら、幼い頃にして欲しかったことを、今からでもしてもらうんだよ」とお伝えしています。

「抱っこ」という名の、無条件の安心感

けれども、自分がすっかりいい大人になり、体格も力も現在の親よりもしっかりとしてくると、「どのように甘えたらいいか」と戸惑ってしまうものです。

かつて常に忙しく働き続けていたお母様に気をつかって言えなかった「抱っこして」の言葉。それが「今となっては物理的に難しい」と、壁に当たっってしまうのですよね。

「抱っこ」とは、単なる身体の接触ではなく、自分を丸ごと受け止めてくれる「安心感そのもの」です。

子どもにとって、温かな母の体温を肌と肌で感じ合うことは、脳内から「オキシトシン(愛情ホルモン)」を分泌させ、「自分は守られている」という強い安心感を覚えることにつながります。

この安心感こそが、外の世界や他者を信頼し、自分自身を信頼するための「心の基盤(自己肯定感)」となるのです。

逆に、「抱っこ」の記憶が少なかったり、親から拒まれた経験があると、「自分は本当に大切な存在なのだろうか?」と愛される理由を外側に常に探すようになってしまいます。

素直に気持ちが言えず、「生きるために自分ですべてをしなければいけない」と抱え込み、過度に我慢強く、愛されるために頑張るという傾向も、ここから生まれます。

36歳で母に甘えたお話

さて、大人になって今更親に「抱っこしてほしい」なんて言えないというお悩みですが、実はやろうと思えば、いつでもできるのです。

私自身、長男を出産したあと、赤ちゃんばかりを抱っこしているうちに、ふと「私も甘えたい!」という想いが溢れてきました。
そこで、36歳の時、思い切って実の母の膝に乗って、抱っこしてもらったことがあります。

その時、母も一瞬戸惑っていましたが、すぐにそのまま抱き返してくれました。それは束の間の、本当に幸せな時間でした。

それから4年後、母は突然亡くなりました。
あの時「大人だから」と恥ずかしがらずに甘えておいて、本当によかったと思っています。
母が亡くなった日に後悔することがとても少なく、心からの感謝と愛で送ることができたのは、あの時間があったからです。

もちろん、もともと不器用なお母さんの場合、いきなり大人の娘が膝の上に乗ってきたら驚いて、「なんなのよ、いい大人が気持ち悪い・・・」なんて照れ隠しで言ってしまうこともあるかもしれません。勇気を出した分、余計に傷ついてしまいますよね。

だからこそ、大切なことは「抱っこ」という行為そのものよりも、「その行為を通じて、自分はお母さんから何を感じ、何を確認したかったのか」に気づくことです。

歪んだ環境を選んでしまうのも、心の投影

まずは、自分が「もっと抱っこして欲しかった」「もっとお母さんを独占したかった」という寂しさを抱えていたことを、大人の自分が充分に認め、受け止めてあげてください。

実は、私たちが幼少期に切望したものは、大人になってからの「仕事」や「人間関係」に深く影響を与えています。

純粋な愛の土台(自己肯定感)があれば、自分の存在がそのまま認められる健康的な環境を自然と選ぶようになります。

けれども、幼い頃に「無条件に愛されていた」という確信が持てないと、私たちの脳は、あえて不安や否定を感じる「歪んだ環境(ブラック企業や過酷な人間関係)」に身を置くことで、逆説的に「自分の存在(生きている実感)」を確認しようとするという、複雑な心理が働いてしまうのです。

すべては魂の目的のための「最善の体験」

「両親からは充分に愛情を受けて育ったはずなのに、どうしてそんな歪んだ環境や関係性を繰り返すしてしまうのか?」
という疑問を持つ方もいるかもしれません。

これがいわゆる「過去世の影響」として現れていると解釈することがあります。過去世の因果(カルマ)の巡りによって、現在の体験が引き起こされているという視点です。

ですが、それは決して「悪いことをしたから罰を受ける」という単純なものではありません。すべては、自分の本当の姿や、魂の目的に気づくための「最善の体験」として準備されているからです。

母子の関係において「充分に愛情を感じられずに育った」という経験すらも、自分にとって最も大切なことに気づくための「強烈な学びのプロセス」として、今世のあなたが自ら選択してきたものと言えます。

だからといって、「自分は愛されない人間だ」ということでは決してありません。愛の深さ、愛の多様性、そして愛の別の側面を深く学ぼうとして、あえてその逆の困難な経験を選び、私たちは「今」の自分の人生を生きています。

あなたを救えるのは、世界中で「あなた」だけ

年齢がいくつになっても、「お母さんからの愛の実感」の大切さに気づいたその瞬間こそが、最も深い学びを得られる最高のタイミングです。

ぜひ、「今」の自分が感じる寂しさや望みを、ありのままに認めてあげてください。

その奥で本当に実感したかった愛の渇望に素直になることで、母親との間にあった長年のわだかまりが自然と溶け、心の奥で止まっていた感情が溢れ出していきます。

過去の小さなあなたを救い上げることができるのは、
世界中で「今のあなた」だけです。

自分の気持ちを「大したことではない」などと言わないでくださいね。
今のあなたの心の中で引っ掛かっているその小さな思いこそが、これからのあなたの人生を照らす、本当の光になるのですから。

 

あなたという美しい庭に、心に豊かな果実を実らせる
 Abundance Program
アバンダンス・プログラム
ヴェーダ占星術にご興味がある方は、ぜひ覗いてみてくださいね。

【こちらをクリック】